然りとて無謀\(^o^)/

日々の推しごとと旅の備忘録!

「なんか、全体的にツイてない?」そんな気がした千葉の旅(後編)

二日目の朝は8時過ぎに目が覚めた。いつも朝は体が重くてなかなか起き上がれないのに、びっくりするくらいスッキリと起きられたのは絶対前日のバブ入浴の効果だと思う。

今日は小湊鉄道養老渓谷まで行き、ハイキングのあと、いすみ鉄道で大原へ向かう予定。初日は朝からがっつり活動したので、二日目は昼頃に養老渓谷へ着くゆったりしたプランを組んでいた。

だけどせっかく早起き(当社比)できたので、ホテルのそばでモーニングを頂くことにした。常連さんが集う、昔ながらの喫茶店でコーヒーとトーストに舌鼓。なんて贅沢な時間なんだろう。

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木更津駅から5分ほど「珈琲専門店ブレンド

とはいえあまりのんびりもしていられない。というのも、ホテルを出る直前、ともこが持ち前の「のんびりやさんスキル」を発動したからだ。時間を逆算するという概念がないともこには「●時にホテルを出るよ」と伝えないと延々とのんびりすることはわかっていたはずなのに、迂闊だった。

10時43分木更津発の内房線になんとか滑り込む。五井駅で下車し、小湊鉄道に乗り換えよう……としたときだった。

いすみ鉄道は運転を見合わせています」

手書きの張り紙が目に入った。

ゑ?

また強風か? 昨日のトラウマが蘇る。調べる。いや違う。二週間前に脱線事故があり、ずっと運転を見合わせていたのだ。事前にいすみ鉄道のダイヤを調べていたのに、なんで気づかなかったんだろう。

代行情報は追々調べるとして、とりあえず小湊鉄道には乗る。ところがこの日、3両ある車両のうち2両が貸切で、一般車両はかなり混雑していた。ともこと離れて空いてる席に座り、代行バスのダイヤを調べると、養老渓谷をハイキングしたあとでもなんとか大原までは行けそうだ。いすみ鉄道に乗れないのは残念だがいたしかたない。

12時34分、養老渓谷駅に到着。途中の里見駅でだいぶ停車していたが、定刻通りの到着だった。駅の前に停車していたバスに乗り、粟又の滝方面へ。終点の「ごりやくの湯」の近くに「金神の滝」という滝があるようなので、まずはそこへ行ってみることにした。

前日の暑さとは打って変わり、バスを降りると肌寒かった。ウィンドブレーカーを羽織って歩き始める。金神の滝はグラピング施設の奥にある。10年前に養老渓谷へ来たときは真っ先に粟又の滝へ向かってしまったので、この滝のことは知らなかった。沢の音に癒されながらしばらく進むと、赤い鳥居が見えてきた。そして、その奥に滝。想像以上に落差がある立派な段瀑だった。

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滝の周囲の壁面には水の神、太陽の神、土の神が祀られている。

規模は違えど、滝の雰囲気と神聖な空気から和歌山の那智の滝を思い出した。

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鳥居が額縁のようで美しい

この滝を見に来られてよかった。なんならこの旅一番の収穫かもしれない。すっかり心が浄化され、上機嫌で次の目的地、粟又の滝へ向かう。

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道中にあった廃。ちょっとした売店だったのかも?

粟又の滝は階段状の岩盤を美しく水が流れ落ちる滑滝。滝の規模も知名度も、おそらく房総ナンバーワンだろう。上流からスライダーのように滑り落ちたらさぞ楽しそうな形状。絶対にダメだとわかっているのになぜか飛び込んでみたくなる。これぞ滝の吸引力。

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養老渓谷周辺は遊歩道が整備されていて、養老川のほとりを歩けるようになっている。この日も、川沿いを歩いて森林浴を楽しむつもりだった……のだが。粟又の滝から少し下流に下ったところで遊歩道が通行止めになっていた。ゑ。

どうやら前年の台風で歩道の一部が欠損したらしい。水辺の散歩を楽しみにしていたので正直がっかりしたが、嘆いても仕方ないので県道へ戻る。このあとは上総中野駅に向かうつもりだったので、中野行きのバスに乗れる老川のバス停まで歩くことにした。バス停の前には「山の駅 喜楽里」なる施設もあるので、休憩がてら時間もつぶせるだろう。途中のバス停で運良くバスに乗れたら乗ってしまおうと話していたが、タイミングが合うことなく喜楽里に到着した。このとき15時30分。バスは16時8分発なので、少しゆっくりできそうだ。

施設の敷地内に「遠見の滝」という滝があるようなので見に行ってみた。洞窟の中を流れる小さな滝だ。

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房総には、濃溝の滝に代表されるような洞窟を流れる川が多いような気がする。午前中に行った金神の滝の下流も洞窟になっていたし。掘削しやすい地質なのだろうか。

喜楽里で売っていた磯部焼き(ラスト1枚だった)を頂きながら休憩し、16時過ぎにはバス停に向かった。……のだが。Googleマップ上で「老川」というバス停がある場所には確かにバス停があった。しかしバス停の名前が「老川駐在所前」となっているのだ。ずいぶん古く、剥げかかっている看板なので、「古い名称のままになってるんじゃない?」と、ともこ。Googleマップだけでなく、ナビタイムの地図でもその場所にピンが立っているからだ。しかし、貼ってある時刻表にも16:08発のバスはない。目の前にある駐在所で聞こうかと思ったが、あいにく無人だった。

どこからその自信が湧いてくるのか「まあ大丈夫でしょ」モードのともこを残し、周辺を見てまわることにした。交差点の信号を渡った先に、いかにも「昔ここにバス停がありました」という雰囲気の待合スペースが見えたのだ。

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ちなみにこれ(Googleストリートビューより)

しかし、そこにバス停はなかった。やはりあのバス停で良いのだろうか……。間もなくバスが来る時間だ。信号機のある交差点を渡らなければならないので、そろそろ戻るべきだろうか。しばらくその場でキョロキョロしていると、右手に伸びる路地の先に、ふとバス停の看板が見えた。

ん?

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そのときの景色がこれ。我ながらよく気づいた(ストーリートビューより)

それは、老川簡易郵便局の駐車場の端にぽつんと立っていた。走って近づくと「老川」とある。時刻表には16:08の文字。慌ててともこに連絡しようとスマホを出すと圏外だった。ともこを目視できる角まで走って駆け降り、お大きく手を振りながら叫ぶ。心配そうにこちらを見ていたともこはすぐに気づき、走ってきた。このときすでに16時8分。幸いバスはまだ来ていない。バスが来てしまったときのために、私もダッシュでバス停に戻った。1分後、普段からは想像もつかない俊敏さでともこがやって来たと同時にバスが来た。セ、セーフ。何事もなかったかのようにバスに乗り込み、座席に腰掛ける。無事にバスに乗れた安心感で笑いが込み上げてきた。改めてGoogleマップを見ても、本来のバス停の位置に表示はない。見知らぬ場所ではGoogleマップを過信してはならないとこのとき学んだ。

バスは10分足らずで上総中野駅に着いた。小湊鉄道いすみ鉄道を接続する駅だ。写真を撮ったり、駅ノートを読んだりしているうちにあっという間に代行バスの時間がきてしまった。これから先は代行バスを乗り継ぎ、大原からはまたJRに乗って東京へ帰るのだ。バスに揺られているうちにウトウトしてしまい、眠ったり起きたりを繰り返しているうちに大原駅に着いた。2週連続の旅行はさすがにさすがに身にこたえる。もう、青春18きっぷを片手に鈍行を乗り回していたあの頃のような、無茶な旅はできないのだとつくづく思った。

さて、タイトルの通り今回の旅はなんだかちょっとずつ、ついてなかった。だからと言って楽しくなかったわけでは決してなくて、そんなアクシデントも含めて楽しめる自分の性格がけっこう好きだったりする。東京に住んでいると、旅行の行き先に「千葉」は上がりづらい。そんな千葉へあえて旅行できたというだけでも結構な満足感だった。とはいえ千葉はまだまだ広い。今回行けなかった九十九里や北総エリアにもいつか行ってみたいと思っている。そして「サンキュー♥︎︎ちばフリーパス」や、類似の企画きっぷの今後にも期待したい。

 

撮影:2024年10月中旬

「なんか、全体的にツイてない?」そんな気がした千葉の旅(前編)

近頃ずっと「山へ行きたい」「自然の中に還りたい」という気持ちを抱えていた。そんなときに知ったのが「サンキュー♥︎︎ちばフリーパス」の存在。JRも私鉄も問わず、千葉県内の鉄道が2日間乗り放題になるきっぷだ(一部の区間ではバスにも乗れる)。

千葉といえば、10年くらい前に青春18きっぷで房総半島を一周したとき、鋸山に登ったことがあった。滝に目覚めてからは、濃溝の滝へ行ったり、養老渓谷の滝巡りをしたこともあった。そのときのことを思い返していたら急にまた鋸山の「地獄覗き」や滝のせせらぎが恋しくなってしまった。

パートナーのともこに1泊2日で千葉へ行こうと伝えると「えっ?」という困惑した返事。それもそうか。今月はすでに3連休を利用して名古屋へ旅行する予定があったし。鉄道旅にも未だ消極的なともこを「鴨川シーワールドへ行こうよ」と丸め込んで(ともこは水族館が大好き)、なんとか同行してもらえることになり、名古屋旅行の翌週に千葉を巡るプチ旅行を決行した。

当日は朝6時すぎに家を出る。きっぷは「利用当日でも購入できる」とあったので当日券売機で買おうと思っていたのだが、なんと高円寺の指定席券売機が休止中だった(この企画きっぷは指定席券売機でしか買えない)。早朝の時間帯は駅員さんも常駐しておらず、「指定席券売機をご利用の方はICカードで入場し、下車駅でご精算ください」とある。こんなことなら前日までに買っておくか、中野駅を利用するんだったとリスク管理の甘さを悔やんだが、もう遅い。

とりあえずSuicaで入場して、この先のことを考える。というのも、我々がまず向かおうとしている内房線金谷駅には、指定席券売機がないのだ。近年、JR東日本みどりの窓口を次々と閉鎖し、情弱利用者を混乱の渦に叩き落としたことは記憶に新しいが、たしか浜金谷駅の窓口も粛清の対象(違う)だったはず。「みどりの窓口がある内房線の駅は木更津と蘇我のみになった」というニュースが頭の片隅に残っていた。そのうえ浜金谷駅は時間帯によっては無人だったはず。駅員さんがいれば、きっぷは買えなくても事情を説明して救済策を講じてもらえる可能性もあるが、無人だったらそのときはもう、フリーきっぷの利用は諦めてSuicaで運賃を支払うしかない。途中、錦糸町駅や東京駅、千葉駅で途中下車してきっぷを買いに行くことも考えたが、内房線は目当ての電車を逃すと1時間待つことになる。つくづく自分の見通しの甘さがイヤになるが、ダメだったときはそれまでだと、このまま目的地へ向かうことにした。

学生時代、ろくにお金も持たず青春18きっぷだけを握りしめて旅をしていたときは、旅の道中での不測の事態は「この世の終わり」だと思っていた。だけど実際、この国では大抵のことはお金でなんとかなる。あの頃感じていた「乗り継ぎミスったらこの旅は終わる」という緊張感はもう味わえないのかと思うと、大人になってしまったことがちょっと寂しくもある。

9時10分に浜金谷に着いた。鋸山登山の起点となる駅だ。20分には窓口が開くとのことなので少し待って駅員さんに事情を説明すると、やはりここではフリーきっぷは買えないとのこと。次に安房鴨川へ行く予定だと話すと、「鴨川駅には指定席券売機があるのでそこで買ってください」と、改札を通してくれた。よかった(ちなみにここでも、トイレに行ったら紙がなくて用を足せないというプチアンラッキーがあった)。

浜金谷駅には登山客とおぼしきグループが何組か集まっていて、準備体操なんかをしている。中には本格的な装備の人もいたので、「ここからいくつかの山を縦走するのかな?」なんて想像しながら通りすぎる。私たちは今回「鋸山ロープウェイ」を使うことにしていた。ロープウェイを使えば、山頂駅から20分くらいで地獄覗きまで行けるのだ。10年前に来たときはけっこう急な登りだったと記憶していたので、ここは素直に文明の力に頼る。今日はこのあと鴨川シーワールドへ行く予定もあるし。

ところがロープウェイの駅が近づくにつれ、嫌な予感がした。乗り場の前に人が集まっているのだ。係の人が、「ロープウェイ運休」という看板を出しているのが見えた。そんな! 先ほどまでは動いていたが、強風のため運行を取りやめたらしい。どうしよう。鋸山へ徒歩で登るとなると、1時間半くらいはかかる。山頂は諦めて、ふもとでお茶でもしながら次の電車を待つか……。ともこに聞くと、登ってみたいと言うので、予定にはないハイキングを楽しむことにした。お互いに軽装ではあるが、次の日に滝巡りを予定していたのでトレッキングシューズは履いている。いける。たぶん。同じようにロープウェイを諦めたグループに混ざって、我々も登山道を歩き始めた。

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前日は雨だったのか、登山道はところどころぬかるみ、歩きにくかった。登っているのは「車力道」と呼ばれるコースで、かつて山から切り出した石をねこ車に乗せて運んでいた道。石が敷かれているのだが、かなり急坂でアップダウンも激しい。この日は10月も後半に差しかかるというのに蒸し暑く(都心では真夏日を記録したらしい)、着ていたTシャツの色があっという間に変わってしまった。

こまめに塩分と水分を補給しながら、一歩ずつ、一歩ずつ。1時間ほど歩くと、石切場の跡が見え始めテンションが上がる。

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f:id:majidamepo:20241105223019j:imageコイが泳いでいたけど、この水は干上がらないのだろうか。

最後にダメ押しのように現れた急坂を、なかば手すりにしがみつくようなかたちで登りきり、ようやく日本寺の境内へ。北口から日本寺に入ると、すぐに現れるのがこの百尺観音さま。

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石を切り出した崖の中に、6年かけて掘ったらしい。すごい迫力だ。これを見るとここまで登ってきて良かったと思える。10年前もそうだった。ここからは整備された階段を登って地獄覗きを目指す。

f:id:majidamepo:20241105223149j:image観音さまの前から地獄覗きを見上げる。

境内はかなり賑わっていて、いわゆる「覗き口」には行列ができていた。駐車場からは15分くらいで来られるらしく、お年寄りやワンちゃんも多かった。

覗き口では後ろの人に写真を撮ってもらった。先端部分の足元に大きな水溜りができていたので、身を乗り出して覗き込むことはできなかったのだけど(それに以前来たときより柵が高くなった気がする)、天気の良い日にこの景色を見られて良かった。

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帰りは表参道を通って保田駅へ下りることにした。くだり始めたのが11時過ぎで、駅に着いたのが12時すぎ。舗装された階段で歩きやすかったけれど、階段を下る行程はだいぶ膝に来た。

f:id:majidamepo:20241105223327j:image表参道の様子。ところどころ濡れていてけっこう滑る。

12時15分、再び内房線に乗る。安房鴨川までは1時間ちょっと。電車に揺られながら10年前の18きっぷ旅のことを思い返す。あのときも鋸山に登ったあと、内房線をぐるりと回って上総一ノ宮経由で銚子へ向かったんだっけ。当時はまだ廃墟となった行川アイランドが現存していて、いつか見に来たいなと思ったのを覚えている。残念ながら、それは叶わぬまま取り壊されてしまったけど。

そんなことを考えながらウトウトしているうちに、安房鴨川に着いた。やっと「サンキュー♥︎︎ちばフリーパス」を買える! 駅員さんに事情を話し、きっぷを購入してSuicaの入場記録を消してもらった(千葉県内での購入だったので、県内用のものしか買えなかったのだけど、それはもう仕方ない)。駅でそんなことをしているうちに、鴨川シーワールド行きのシャトルバスが行ってしまった。次のバスまで30分以上あるので、駅の周辺でランチをすることにして、手近なカフェに入る。そんなに混んでいたわけではなかったのだが、頼んだロコモコが待てど暮らせど提供されず、結局次のバスも逃してしまった。さらに次のバスを待っていては水族館に滞在できる時間が限られてしまうので、歩く。15時前にはシーワールドに到着した。

f:id:majidamepo:20241105223421j:image目の前が海! の圧倒的なロケーション。

閉園時間は16時半。かなり早足での見学になってしまったけど、タイミングよくベルーガやシャチのショーが見られて大満足だった。

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16時27分、バスに乗る。日東交通の木更津鴨川線。亀田病院とイオンモール木更津をつなぐ長距離路線だ(この路線もフリーパスで乗車できる)。1時間を超える長距離路線バスにぜひ乗ってみたくて、初日のフィナーレをこのバスで飾ることにした(ともこには5回くらい「何故?」と言われた)。だって気になるじゃない。房総半島を縦断する長距離路線。鴨川駅を過ぎてからしばらく市街地を走っていたバスは、やがて山道に入っていった。脱輪した車が目に入ったときは「こんな山道、私もやりそうだ」と思ったり、「え? こんなところからなんで人が乗ってくるんだろう」というような停留所を経由したり。終バスじゃなかったら降りてみたい停留所もあった。鴨川を出るときはパラパラと降っていた雨が木更津に着く頃にはやんでいて、胸を撫でおろしながら降車した。

回転寿司やまとで夕食をとってからホテルへ向かった。泊まったのは駅前のワシントンホテル。大浴場はなかったけど、部屋の浴槽が広くて最高だった。それと何気なくコンビニで買った入浴剤(おそらく「バブ」だと思うのだけど、パッケージに「疲労」と書いてあったことしか記憶になくて、今も後悔している)。これの威力が凄まじく、足が嘘のように軽くなったうえに泥のように眠れた。自宅でも入浴剤は使っているのだけど、明らかに汗の出方に違いがあって、足湯をしているだけでもサウナみたいに汗が噴き出てきて驚いた。

こうしてホテルのお風呂でリフレッシュしつつ、コンビニスイーツ片手にチバテレを見ながら初日の夜は更けていった(ローカル局の番組を見るのって、地方のビジホ泊の地味な楽しみよね)。

後編へつづく。


撮影:2024年10月中旬

札幌遠征備忘録:マリサポに全然会わなかった旅

2024年6月22日〜24日

コンサドーレ札幌戦 アウェイ遠征の備忘

 

LCCのなるべく安い便を選んだので、新千歳空港に着いたのは昼の12:00ごろ。いそいそとエアポート快速に乗り込み、新札幌駅へ向かう。

北広島駅到着のアナウンスが流れると、

「あれ、ここエスコンフィールドある駅じゃない?」

ともこが言い出した。エスコン? 相変わらずスポーツに疎いわたしは何のこっちゃと思ったのだが、日ハムの新しい球場だと言われて納得した。程なくして車窓に大きな球場が現れる。雑木林ばかりだった風景の中に、文字通り突然現れるのだ。こんな場所が、新たな北海道の名所として想像以上の観光客を集めているのだという。世の中、本当に何が当たるかわからない。

気を取り直して新札幌駅で下車し、まずは12号線沿いの「回転寿しトリトン」へ。お昼時ということもあり満席で、少し待って13:30ごろ入店。シャリどころかお皿からもはみ出さんばかりの大きなネタに舌鼓。

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バスの時間まで少し余裕があったので、近くの六花亭へ。ホテルで優勝するためのお菓子を入手。

バスに乗り、今日の目的地である「野外博物館 北海道開拓の村」へ向かう。到着したときすでに15時前。施設は想像以上に広く、閉園は17時……ということで、かなり急ぎ足での見学となった。

園内には、明治から昭和初期にかけて建設された様々な建物が復元されている。漫画『ゴールデンカムイ』に登場した建物も多数あって、実写映画のロケもここで行われたらしい。建物を見てパッとシーンが思い出せたところでいうと、家永のホテルとか、尾形が髭を剃っていた床屋とか、登ってた火の見櫓とか。

ほかにも、この施設内の建物をモデルに描かれたシーンがたくさんあるようだ。

もっと小規模な施設だと思っていたので、滞在時間2時間は完全に采配ミス……。最低でも半日、じっくり見学したら1日中楽しめる場所だと思う。自戒。

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その後は札幌へ。ホテルで少し休憩してから夕食を食べに市街へ向かう。「初日からジンギスカンはさすがに〜」ということで、この日はお手ごろな豚丼

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ホテルへ戻ってから六花亭で優勝したことは言うまでもない。

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2日目は朝からバスに乗って滝野エリアへ。

まずは行ってみたいと思っていた「アシリベツの滝」を見に、滝のすぐ横にある「厚別の滝」というバス停で降りる。

f:id:majidamepo:20240929015812j:imageバス停の前にあったレトロな建物

降りた瞬間から滝の水音が聞こえていて胸が高鳴ったのだが……沢へ降りられる場所が見つからない。

「?」と思いながら調べてみると、この滝は滝野公園内にあって、滝を見るには一度入園しなければならない。ここから公園の入り口を経由して向かおうとすると、徒歩で30分以上。Oh……。

この日は札幌といえどかなり暑く、滝の見物はあきらめた。滝、すぐ目の前にあるのに。なんなら側面は若干見えてるのに。ていうかバス停の名前紛らわしすぎだろ。これまでに勘違いした人たくさんいるはず。今後はもっとちゃんとアクセス情報調べようね。自戒自戒。

気を取り直して近くにある滝野霊園へ。丘の上にある綺麗な霊園で、モアイ像や大仏、ストーンヘンジ(的なもの?)があるちょっとした観光スポット。札幌へ行ったら行ってみたい場所リストに密かに加えていた場所だ。ぞんぶんに写真撮影を楽しんだ。

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そしてふと思う。普段ならアウェイ遠征中はどこへ行ってもNISSANの人を見かけるのに、今回はそれらしき人が見当たらない(もちろん、空港や札幌駅では見かけたけど)。もしかして我々、王道観光ルートから外れているのか……?

そんなことを思いながら次なる目的地、平岸高台公園(言わずもがなの水曜どうでしょうの聖地)へ向かった。ここにもマリサポはいなかった。

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f:id:majidamepo:20240929020407j:imageそういえばネガティブマウンドにも寄ったんだった

さて、次はいよいよ札幌ドーム! 月寒駅で月寒あんぱんを入手してから向かう。完全室内型の施設でサッカー観戦なんて涼しそうでいいな〜と思っていたけど、実際ふつうに暑かったし、虫がブンブン飛んでてわりときつかった。

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札幌さんのコレオがかわいかったのでパチリ。中心のハートがモゾモゾ動くのもいい。

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試合後、外に出ると風がだいぶ涼しくなっていた。「地下鉄の駅はパンクするだろうし、ちょっと歩こうか」と我々が向かったのは、クラーク博士でおなじみ羊ヶ丘展望台。歩いて行ったのはさすがに初めてだ。

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ヨーグルトと羊のミルクで休憩して、帰りはバスで平岸駅へ。ここにもマリサポはいなかったし、帰りの混雑に巻き込まれることなく市街地へ戻れた。

その後はテレビ塔に登ったり、昨年できたばっかりの水族館「AOAO SAPPORO」へ行ったりと、夜の札幌を満喫。そこまでは良かった。せっかくだから羊を頂こうと思ったのだけど、どこも予約していない我々は延々とジンギスカン店を巡るはめに……。

週末、札幌でジンギスカンが食べたかったら予約しよう。自戒オブ自戒。

けっきょく札幌駅付近の松尾ジンギスカンになんとか滑り込めて事なきを得たのだけど、今後札幌へ行くことがあれば地元の人が行くようなお店に行きたいな〜と思った次第。こうして2日目の夜は更けていった。

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3日目。最終日はのんびり起きて、11時にホテルをチェックアウト。人気のスープカレーのお店「ピカンティ」へ。平日にもかかわらずすでに入店待ちの列ができていてドキッとしたのだけど、15分くらいで入ることができた。

値段からみて「あんまり量多くないのかな〜」と、ハンバーグ付きのスープカレーに野菜のトッピングまでしてしまったのだけど、想像以上に大ボリューム! お腹いっぱい。

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その後は気になっていた「宮越珈琲」で休憩し、少し早めに新千歳へ。あっという間の3日間だった。

マリサポが言えることじゃないけど、札幌もリーグ戦、かなり苦戦しているのでお互い頑張ろうね。アウェイ遠征のなかでも北海道はやっぱり特別だし、来年もJ1の舞台で戦えたら嬉しいです。

雑記 ’23/11月

11/3-5

三連休。初日はほぼ家から出ず、パートナーを銀英沼に漬ける。プデュの沼にも漬ける。夕方、家族会議で新居に不足しているものを洗い出す。

2日目は新宿に買い物へ。夜は区民センターでトロンボーンとピアノの練習。3日目は家から出なかった。


11/11

パートナーと「それぞれ別の美容室に出かけ、髪を切ってから待ち合わせ」という遊びを敢行。待ち合わせて出かけた先は文学フリマ。想像以上に盛況で驚いた。

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夕方、飛行機を見に羽田空港へ。クリスマスツリーを見て冬を実感する。

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11/12 Jリーグ第32節(vs セレッソ大阪

死ぬほど着込んで膝掛けを2枚持って、おまけに熱いコーヒーをタンブラーにつめて、満を持して日産スタジアムへ。試合にも寒さにも勝利!

さすがに着膨れすぎて動きづらかったので、新横のユニクロヒートテックのインナー類をを購入。来月の京都遠征はもう少しコンパクトに防寒できる予定。


12/13

日光へ。スペーシアXの切符はもちろん取れず、リバティで。雪がちらつく中、滝や湖を見られて満足。ランチは中禅寺湖畔の「欧州浪漫館 シェ・ホシノ」さんで。ヒメマスのムニエルが絶品。絶対再訪したい。

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11/18

お世話になった先輩の新居へ。ふじみ野駅、かわいいベビートイレがあった(この裏側がトイレ)。

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11/23

母が上京してきたので、横浜観光。夕方まで暖かったのでクルージング。

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11/24

職場の親睦会に参加。楽しかったけど、新潟線の戦況が気になって仕方なかった。結果は0-0のドロー。落ち込んで帰宅したパートナーとともに名古屋のチャントを練習する。


11/25

神戸の優勝が決まる。現実逃避の駄菓子パーティー。ついでにエアプだったスイカゲームに手を出す。

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11/26

母から聞いて気になっていたチョコレート専門店のチョコで優勝。

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11/28

やっとスイカが実る。

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雑記 ’23/10月

10/4

仕事の打ち合わせを兼ねて高円寺の「喫茶あろうむ」へ。素敵な店主さん、ママさんのおもてなしに心がほくほく。

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10/7

家人の用事のついでに銀座へ。三越でスコーンを買ったことで気が大きくなり、勢いそのままにキルフェボンに凸って優勝する。


10/8

前日購入したスコーンで朝から優勝する。

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10/9

家人が頑張ってたサポーター同士の交流イベントへ。あいにくの雨だったけど盛況で何より。楽しかった。


10/15

前職の同僚と久しぶりにランチ@新宿

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11月にも楽しみな予定が増えてうれしい。帰宅後、自宅でルヴァン杯準決勝を視聴。敗退くやしい。


10/21 Jリーグ第30節(vs 北海道コンサドーレ札幌

久しぶりのホームスタジアム。快勝。入道雲が綺麗だった。本格的な冬に備えて羽毛布団を購入。

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10/22

自宅でサムギョプサルパーティーを催し、優勝する。


10/25

ずっと行ってみたかった高円寺の「ラザニ屋」へ。

メモ:全メニューテイクアウトも可能

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先月の引越しに伴いほぼ全ての家具家電を新調。一気に大きなお金を使ったことで、これまでの人生でいちばん「お金の使い方」を考えた1ヶ月だった気がする。自分でお金を稼ぐようになってからずっと、自由にお金を使えない生活は窮屈でつまらないと思っていた。でも、お金をかけずとも楽しむ方法なんていくらでもあるし、現に、わたしは節制して過ごしたこの10月もとても楽しかった。くだらないことを一緒に楽しんでくれるパートナーと、周囲の人たちに感謝したい。そして、今年も残り2ヶ月、せっかく広げた視野を狭めないように過ごしたい。

初めて触れた「あんステ」に狂った9日間の記録

あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』通称あんステ。あんスタ沼に身を沈めて日が浅い私でもその存在は知っていた。星の数ほどある2.5次元作品の中でも、ひときわ人気があることも。人気作品ゆえなのか、定期的に炎上していることも。しかし、俳優はおろか2.5次元作品にさほど興味がない私にとってはしょせん他人事で。役者がやらかしてオタクが燃えているときも、正直な話、対岸の火事を眺めている気分だった。

そんな私がなぜあんステに足を運ぼうと思ったのか。それはもう、最推しである巴日和くんの出演が決まったことにほかならない。

キセキシリーズステージ化の発表があったのは昨年5月のこと。スタライを終えてようやく日常に戻りつつあったところにとんでもねぇ爆弾を落とされたと思ったものだ。新シリーズの発表とともにキャストのビジュアルも公開になったのだけど、これについては正直何の感想もなかった。「この人が日和くんを演じるんだ。ふーん」って感じ。ともあれスタライ5th同様、日和くんが初出演となればとりあえず見に行かなくてはならない。未知の界隈すぎてまったく倍率が読めないまま、ステ開幕へのカウントダウンが始まった。

そんな私を憐れんでかは知らんが、ステに狂った経験をもつ剛の者が「良席にこだわらないなら円盤先行じゃなくても当たると思う」とアドバイスをくれたのだけど、私は円盤を買わずに現場に来るオタクに良い印象がないので申し訳程度に1枚買った。そして倍率が低そうな平日の公演を申し込んだ。これが後にめちゃくちゃなファインプレーになるのだけど、この時の私は当然知る由もない。

季節は巡り、年が明けると私はけっこうステが楽しみになっていた。年末年始のSSを終えて日和くんへの気持ちが爆発し、何でもいいから日和くんの現場が欲しいと思うようになっていたのだ。それと同時に「公演中止」というワードにも怯えていた。この情勢下だ、○○の舞台が中止になったというニュースが否応なしに耳に入ってくる。出演キャストのSNSを監視して、稽古の進捗と体調をチェックする日々。実際、キャスト数人が同じタイミングで「今日のライブ配信は諸事情により中止します」的なツイートをしていた時期は心臓が止まりかけた。「頼むから無事開幕してくれ」と毎日そればかりだった。

しかし、開幕まで一週間を切ると、今度は突然ステに対する恐怖心が芽生えた。自分にテンゴ耐性はあるのだろうか?推しを演じる俳優を受け入れられるのだろか?おまけに、普段あんスタの現場で連番している相方はテンゴ絶許マンにつき、今回はぼっち参戦だ。隣席が同担だった場合も逃げ場がない。もはや「ぼっち参戦」という言葉も死語かもしれない。心配事はつきなかった。

2/19(土) 夜

前置きが長くなったが、2022年の2月、今作のあんステ『Track to Miracle』はついに初日を迎えた。楽しみ半分、不安半分。いや、たぶん不安の方が大きかったと思う。なにぶんぼっちなので、ツイッターにひたすら「怖い」と書き込んで日本青年館へ向かう。雨で冷えたせいか緊張のせいなのか、会場でチケット差し出す手が震えた。到着がギリギリだったので真っ直ぐ自席へ。1階の後方だが、大きな会場ではないのであまり遠い感じはしなかった。席に着いてしばらくすると前ナレが流れる。舞台版キャストの声を聞き分けられない私は、はじめは誰が喋っているのかわからなかった。しばらくして、語尾や口調からどうやら英智くんと弓弦くんなのだと悟る。前ナレが終わればいよいよ開演。決戦の火蓋が切って落とされた──。

一幕が終わって休憩に入ったとき、まず頭に浮かんだのは『ステ、こんなに良いなんて聞いてない』だった。よかった。あまりにもよかった。

開演直後はどうしても日和くん「ぽくない」ところにばかり目がいってしまって、メンドクセーオタク全開だった。たとえば「足はそんな風に組まない」とか「ダンスはそんなにアクセント強くない」とか。そして、「やっぱりテンゴの日和くんは日和くんじゃないよな〜」なんて思ったりもした。

だけど徐々に日和くん「らしい」一面も拾えるようになっていった。たとえば表情。日和くんは良くも悪くも感情がそのままお顔に出ちゃう子なので、表情がコロコロ変わるのが大きな魅力だと私は思っているのだけど、それを役者さんがしっかり表現してくれていたのがとても嬉しかった。自分のセリフがあるときはもちろん、ほかの人が喋っている間もず〜っと一人で百面相していて、役者さん──宮城紘大さんの役づくりの綿密さに脱帽した。

それからキャラのシルエットもかなりそれっぽい。これも役者さんの努力の賜物なのだろうけど、日和くんの「ウエストは華奢だけど肩幅は結構しっかりしてる」ところや「筋肉がつきすぎてないスッキリめの腕」など、とにかく身体の完成度が高い。漣役の岸本さんががっつり筋肉つけてきているのも相まって、 サマライの衣装のEveは体格差がガチのEveだった。

それから極めつけは、一幕の生徒会室のシーンでの「つむぎくん!」というセリフ。キッシュを並べて欲しいねってお願いするシーンなんだけど、「わかる〜〜〜日和くんこういう言い方するよね〜〜!!!」って、イイネ!ボタン連打したくなった。こういう「日和くんっぽい」瞬間を探すのがめちゃくちゃ楽しくて、ステに狂うオタクの気持ちが少しわかった気がする。

続いて二幕。こちらはオータムライブが主題になるので、一幕よりは心穏やかに見ていられるだろうと、そう思っていたのだが、あろうことか、脚本にワンゲの内容を混ぜてきやがった!!!

いやね、1ミリくらいは期待したよ?英智くんとつむぎくんが出演するとなれば、旧fine……あるのか?ってね。はい、ありました。キャストライブでは一生聴けないであろう『Genuine Revelation』、いつかスタライで聴けたらいいな〜なんて思っていたけど、まさかあんステで聴くことになるとは……。振りも概ね解釈が一致したし(でも、凪砂くんが英智くんをリフトするときに日和くんとつむぎくんがフロアなのはごめんけどどうしても解せなかった……)何より旧fineの革命の回想シーンの差し込み方が秀逸だった。これは幻聴だったら相当ヤバいと思うのだけど、ライブシーンの後のfineへの喝采のSEの奥に嗚咽が聞こえて、それがまるで日和くんの心が壊れていく様子を表してるようで、私はひたすらに泣いた。

それからトリスタの『BREAKTHROUGH!』はやっぱり強い。あんスタのオタクは大抵この曲を聴くと泣けるように訓練されてると思うけど、サリーの決意と、トリスタの友情をこんなド直球にぶつけられて、正気でいられる方がどうかしてるだろ。ステではこのあと日和くんが「こんなに熱いライブを見せられたらじっとしていられない」ってステージに乱入してきて、そこから全員曲に入るんだけど、この一連の流れも可愛くて大好き。

今回のステの新曲『Track To Miracle』にはトリスタらしさも Eden(というかAdamと Eve)らしさもあって本当に良い。『夢の先で楽園は開く』ってフレーズと、日和くんのソロパが『始めればいいね』ってちゃんと日和くんの語尾になってるところが特に気に入っている。

余談だが、カテコのあとあんステ曲としてお馴染みの『Singin'☆Shine!』(もちろんタイトルは後から知った)が始まったとき、周囲のオタクがみんな踊り出して面食らった。初日ということもあって素人は私くらいだったらしい……。とってもかわいい振り付けなのだけど、役者さんが各々のキャラに合った踊り方をしていてさすがだなぁと思った。日和くんはラストのキックの振り、たぶん『THE GENESIS』を意識してくれてるんだと思う。ありがとう。アーメン。


2/20(日) 昼

二日目は初日の雨模様が嘘のような快晴だった。まるで私の心情のよう。良い日和!!

マチネの席は1階中ほどの下手側。プレミアム席だったので役者さんの表情や動きが初日よりも分かりやすくて、より細かいところに注目できた。

たとえば『キセキ』の落ちサビ前の移動。階段を下りながらの日和くんの動き、おそらく公式MVのファンサっぽい動作を意識してくれているんだと思う。こういう細やかな所作にいちいち嬉しくなってしまう。『Sunlit Smile!』では私がいつか日和くんにして欲しいポーズNO.1の指ハートをしてくれてて、またひとつステの醍醐味を味わった。

それから、初日の公演で少しモヤッとしたポイントが修正されていたのも嬉しかった。茨くんのトリスタへの二人称と、日和くんの「あぁ、その点は心配しなくていいね」というセリフ。初日は若干ドスが効いていて、「あ゛?」って聞こえてだいぶ怖かったのだけど、今回はマイルドになっていて安心した。

また二公演目になると、日替わりのアドリブが差し込まれるポイントもわかってくる。この手の舞台に日替わりコーナーがあることは、昨年ドラマティカの舞台を観劇して学んでいた。ほっちゃんの即興ポーズ(マチネはハリネズミだった)や甘〜い(?)セリフ、それから真くんの眼鏡ネタとか。そうそう、二日目の真くんは眼鏡のシーンで噛んでしまって「そっち踊れる!あ!間違えた!踊れない!もう!わかんなくなっちゃったぁ〜」って言ってたんだけど、こういうセリフを間違えたときの対応もちゃんと真くんらしくてすごいなぁと思うと同時に、これもしわざと間違えてるのだとしたら真くん役の松村さん、とんでもねぇ策士だなと震えた次第。

2/20(日) 夜

3公演目になると役者だけでなく演出面にも目がいくようになってきた。セリフはもちろん、場面の転換にも工夫が凝らされていて、そういうところに注目しながら観劇するのも面白い。

特に好きな演出は、ゆっくんが茨くんの過去について言及するシーン。ゆっくんと茨くんが睨みあって、そのあと茨くんがミリタリーキャップをかぶってはけていく演出があるのだけど、このシーンは役者さんの演技も秀逸で……。それまでの茨くんは背筋をピンと伸ばしてキビキビ歩いているのだけど、この時だけは前屈みで大股にドカドカ歩く。ただ歩くだけのこのワンシーンに茨くんのバッググランドがしっかり詰め込まれて、ありがとう橋本真一さんと思った。

それから、オータムライブの練習中、落ち込んでしまったサリーをつむぎくんが励ますシーン。「きみはTrickstarのメンバーなんですから!」っていうつむぎくんのセリフとともに『BREAKTHROUGH!』のインストが差し込まれて暗転、曲はそのままに明星くんがソロでダンスの練習をしているシーンに繋がるっていう流れがエモすぎて。ほんのワンフレーズ、それもインストなのにここでもやっぱり泣いてしまった。

 

2/21(月) 休演日

翌日の月曜は休演日だったので、キセキシリーズをいま一度読み返した。私は「‼︎」になってからあんスタにハマったクチなので、正直これまでキセキシリーズにはあまり思い入れがなかった。だって日和くんのキャラぶれてるし……(というか、たぶんまだ定まってなかったのよね。ごにょごにょ)。

AdamとEveはTrickstarのライバルポジとして追加されたキャラなので、キセキシリーズでの立ち位置はいわゆるヒール役。今でこそ日和くんの優しさはみんなの知るところとなったけど、初見でこのストを読んだ人が日和くんの優しさを感じ取れるかと言えばおそらくノーだと思う。だって正直、私もアニスタ放送当時は日和くんの登場回で「なんだこいつ」って思ったから。実際、初期ののストの日和くんってかなり薄情じゃない?

だけどステを通してキセキシリーズの解釈が深まったおかげで、原作ストの行間からも日和くんの優しさや誠実さ、愛情深さをたくさん感じられるようになった。実はトリスタに情が移っちゃってたこと、本当は人を傷つけたくないこと、革命の裏での葛藤、凪砂くんへの想い。ステでは日和くんの心の動きをすごく丁寧に描写してくれていて、なんと言うか、すごく腑に落ちたんだと思う。ステってすごいな。原作の解像度がバカ上がった。

また、改めて原作ストを読み返したことで、今作のあんステは原作以上に英智くんと日和くんの対比を色濃く描いていることに気がついた。

たとえばサマライでは英智くんが「縋るように僕を見られても困るよ、北斗」と、ほっちゃんを突き放すようなセリフがある。原作のストではこのあと「あまり頼られても困るよ、実際。まぁ、どうしてもっていうなら仕方ないけどね……」と続いて英智くんのツンデレっぷりが発揮されるのだけど、ステではこの前半のみが使われていて、けっこう冷ややかな感じがした。一方で日和くんには、原作にはない「あんな縋るように見られて放っておけるほど、ぼくは薄情な人間じゃないね」というセリフがある。これは外出するときにメアリが寂しそうにしていたから連れて出てきてしまった〜というシーンなので、このセリフが本編には直接関係するわけではないのだけど、英智くんと日和くんの愛情表現の違いがよく表れているなと思った。日和くんのようにたっぷりお水をあげて優しく丁寧に磨き上げるのも愛情だし、英智くんのようにあえて千尋の谷に突き落とすのも愛情。根本は似たもの同士なのだろうけどやり方が正反対だから反りが合わないんだろうね、あの二人は……。ああ、これだからステはいいぞ。マジで。

 

2/22(火) 昼

この日は夜しか観劇の予定はなかったのだけど、運良くチケットを譲ってもらえたので急遽マチネも観劇。この日のマチネ公演に入れたのは本当に、本当に本当に幸運だった。

一幕で日和くんが漣に対して「途中でぼくの悪口を差し込んだことはぜったいに許さないけどね!」って言うセリフ。ここを宮城さんが噛んでしまって「途中でぼくの悪口をさしんこんだkt……んんんん許さない!!!」になってしまって。これが可愛すぎて、私は手にしていたオペグラを思わず太腿に叩きつけた。痛かった。

そうそう、この公演ではようやくシンシャイのときにステージ全体を見ることができた。ほっちゃんを撫で回してる日和くんは相変わらずだけど、明星くんが茨くんにウザ絡みしてたり、凪砂くんと真緒くんがハートつくってたり、漣と真くんがヤンキーコント(?)してたりと、各々がそれぞれの場所で可愛いことをしていてほっこりした。

 

2/22(火) 夜

サンスマの指ハートが見たくて日和くんをガン見してたら、この日は両手ハートだった。今回で5公演目になるが、こうやって毎公演ファンサの内容や位置を変えてくれるのって本当にプロ意識が高いと思う。日和くんは一幕の途中で「はい音楽止めて〜!ごめんね、歌うと思ったよね?」って、トリスタの歌唱シーンを遮ったことを客席に向かって謝るシーンがあるんだけど、これも毎回指す位置が変わってて、脱帽しっぱなしだ。

この公演はシンシャイのラストで日和くんのイヤモニ(実際のマイクではなく飾りの方)が外れてしまって。それを後ろ向いたときにさりげなく外してポケットに入れるスマートさが日和くんそのもので泣いてしまいそうだった。

 

2/23(水) 観劇なし

この日は別の現場があったので観劇しなかったのだが、私は翌日の公演に備えて「うちわ」を作った。ライブシーンでお目当てのメンバーを応援するため、ひいてはお目当てのメンバーからファンサを貰うために掲げるアレである。テンゴの現場でうちわを持つ日が来るなんて想像だにしなかった。しかし、これまで5公演観劇して私は思ってしまったのだ。ファンサを貰ってる周囲のオタクがうらやましいと……。


2/24(木) 夜

前日に作ったうちわをバッグに忍ばせて、会場に向かった。この日はトリスタPの知人と観劇する約束をしていて、知り合いと話せる喜びで私のテンションは最高潮だ。久方ぶりに会うトリスタPと近況報告をし合いながら自席へ向かう。満を持しての円盤先行のチケット。上手側だが、ぶっちゃけかなり近い。

開演時間が近づくと、トリスタPは慣れた様子でバッグからうちわとペンライトを取り出し、準備を始めた。さすが剛の者、手つきが違う……(彼女は過去のあんステも全て履修済みという年季が入ったオタクだ。ちなみに私があんさんぶるの沼にハマった元凶でもある)。そんなトリスタPを横目に私もコソコソとうちわを取り出すと、「え!!!うちわ作ったんですね!?!?」と彼女の顔色が変わる。数日前まで「いや、テンゴの俳優にファンサもらってもねぇ……?」なんて舐め腐った態度だった私の露骨な手のひら返しに、ニヤニヤが止まらないといった様子だ。彼女の笑顔には「ようこそこちら側へ」と大きく書いてあった。

さて、またも前置きが長くなったがこの日の公演のほっちゃんの胸キュン(違う)アドリブのコーナーは、「明日のデートの天気が心配なのか……そうか……あ〜した天気にな〜る!!!」と、蹴り上げた靴を空中でキャッチして地面に押しつけ、強制的に"晴れ"にするというものだった。すかさず日和くんが「そんなふうにしてもいい日和にはならないね!!!」と、大声でツッコむさまがたいそう可愛らしかった。日和くんはどちらかと言うとツッコまれる方が多いキャラクターだけど、氷鷹北斗という天性の"ボケ"を前にするとこんなにもキレキレなツッコミ役になってしまうものなのか。ありがとうございます。オタクはうれしいです。

(余談だが、ほっちゃんの圧倒的ボケが尾を引いたせいで、その後の本編で英智くんの「まさか雨でも降らせてサマーライブを中止にするつもりじゃないだろうね?」というセリフの際にも客席からクスクスと笑いが起こっていた)

その後順調に話が進み、舞台のクライマックスに差しかかったころ、突然事件は起こった。

トリスタとAdamのやりとりの中に日和くんが乱入してきて『Track To Miracle』へと繋がるあのシーン。日和くん役の宮城さんがトリスタとの絡みのセリフを盛大に間違えたのだ。「!?」と思ったのも束の間、セリフの言い直しも無意味だと悟ったのか、宮城さんは強行突破ルートを選択した。

「あぁ、ぼくは何を言ってるんだろうね……もう!とにかくみんなで踊ろう!」

笑った。このタミングでステージに上がってくる漣ジュンも笑いを噛み殺せていない。「ちょっとジュンくん!何笑ってるの!!!」怒る日和くん。「笑ってねぇっすよ!」逆ギレする漣。いやお前めちゃくちゃ笑ってんだろ……。

正直これだけでもかなりお腹いっぱいだったのだけど、この日の衝撃はこれだけでは終わらなかった。シンシャイを終えて二度目のカーテンコール。日和くんの立ち位置は上手側。満を持して掲げたうちわ。目線が合う。ん?流れるようなモーションで日和くんの指が真っ直ぐに私を指す。ん??そしてウインク。

は!?!?!?!?個人ファンサもろたんだが!?!?!?

気づいたときにはキャストはもう降壇していて、場内には後ナレが流れていた。思わずトリスタPと顔を見合わせる。なぜか彼女が泣いていた。

この日の終演後、個人ファンサに沸きすぎてすっかり正気を失った私にトリスタPは言った。「客降りのある世界線あんステを見て欲しかった」と。そんな世界線、一生知りたくない。気がおかしくなるに決まってる。


2/26(土) 夜

次の観劇は土曜の夜。金曜の夜公演に入っていないのと、日中アニスタの映画の舞台挨拶があって泣く泣く昼公演を諦めていたので、開演前から禁断症状で指が震えるくらい、私はステに狂っていた。この日は初めて2階席からの観劇。1日ぶりに見る日和くんは、すごく、顔芸が炸裂していた……。

怒っているシーンはほっぺを膨らませてプンスコしているし、笑っているシーンはお日さまみたいな満面の笑顔だし(これはもとからか!)。2階からだし全体見るぞ〜と意気込んでいたけど全然無理で、一生自担ロックオンだった。

そういえば、この日は真くんのメガネギャグが秀逸だったのでここに記す。

「そっち(メガネ)かける!こっち(真)未来を駆ける!それが!トリックスター!」これには会場からも拍手が上がっていた。

「そっちラーメンで曇る!こっちラーメンで太る!」とか言ってた公演もあったのに、えらい違いだな……。

2階席からだと同担が個人ファンサされてるのもしっかりわかって、いっちょ前に私も病んだ。とくに、カテコを終えて去り際に日和くんが両手で銃をつくってバーンと含みたっぷりに同担を打ち抜いているのを目の当たりにして震えた。テンゴの俳優追ってるオタクってメンタル強いよね。経済力もだけど。


2/27(日) 昼

この日、気づいたことがある。一幕の生徒会シーンの最中、英智くんが日和くんが買ってきた荷物を物色して「やれやれ」みたいな顔をしていた。控えめに言ってめちゃくちゃ解釈が一致した。

二幕の冒頭、明星くんの「ジェノサイド学園」ネタもだいぶ仕上がってきている。そしてうれしかったのは、2/20の昼公演の部分でも触れた「あぁ、その点は心配しなくてもいいね」の「あぁ」がなかったこと! これ、ない方がいいとずっと思ってました。

そうそう、ここまで書くのを忘れていたけど、二部で日和くんがつむぎくんを「つむつむ」と呼ぶシーン、これも毎回ニュアンスが違うのよね。「つ〜むつむ」だったり「ちゅむちゅむ」だったり。ちなみにこの日は「つむちゅ〜む」だった(ちゃおちゅ〜るのイントネーション)。かわいい。

それからこの回はプレミアムの上手側で入ったのだけど、前日の公演で同担にファンサしている姿を目の当たりにして病んだ両手バーンを頂いた。日和くんが両手を振り上げたから「なんだろう?」と思いながら見ていたら、そのまま両手で銃をつくって真っ直ぐこっちを指して撃ってくれて。2日前に初めて個人ファンサをもらったときは衝撃で頭が真っ白になったけど、今回は比較的気持ちに余裕があって、「日和くん、オタクを撃ったあとのポーズまで可愛いな」と思いながら推しが捌けていく姿を眺めた。


2/27(日) 夜

昼公演のファンサの余韻に浸っていたら、あっという間に夜公演の時間がきてしまった。私は神戸公演を観劇する予定はないので、今回が現地で見られる最後の公演。初日の公演を終えてからずっと「千秋楽来ないで」と思っていたけど、あっという間にその時を迎えてしまった。

東京公演の楽ということもあってか、全体的にアドリブが少なめだと感じたのだけど(当社比)、そんな中でも日和くんは今までに見たことないアドリブをかましていてさすがだと思った。Trap For Youを披露したあと、いつもは漣に寄りかかってぐだぐだしているのに、この日の日和くんは一生懸命TFYのサビの振りを踊ろうとしていて。漣に嗜められながらもずっと落ち着きなく動いていて、本当に、本当にかわいかった。

ついでに真くんのメガネギャグも冴え渡っていたので今回もここに記す。「そっち(メガネ)視界が広がる!こっち(真)未来が広がる!頑張ろう!おー!」最終日によいものを見せていただきました。拍手。


さて、ここまでの9日間、気づけば9公演を観劇した訳だが、どれだけ数を重ねても観劇中少しも飽きることがなかったし、毎公演3時間があっという間だった。

幕が開く前、ステを受け入れられるだろうかと不安に駆られ、突然天を仰いだり不明瞭な日本語を叫んだりしていた自分が嘘みたいだ。

ステはいい。とてもいいぞ。

短期間で容赦なくステの熱量をドーピングされた結果、私の細胞は舞台オタクのそれにつくりかえられてしまったらしい。「何度も同じ舞台に通うオタクの気が知れねぇ」だなんてとんでもない。たとえ演目は同じでも、同じ舞台は二度と観られない。一公演だって見逃すのが惜しいというオタクの気持ちが痛いほどよくわかった。

これほど魅力的なコンテンツを届けてくれた全ての関係者に心から感謝を申し上げたい。そして何より、誰よりもキャラに寄り添い、彼らと二人三脚で素晴らしい演技を見せてくれたキャストさんに。とくに、日和くん役の宮城紘大さんには大声で感謝を伝えたい。日和くんを演じてくれてありがとう。ステを見ていなかったら、きっとここまでキセキシリーズへの解釈が深まらなかったと思う。あなたのおかげで日和くんのことがまた好きになりました。

信じられないことに私は神戸のチケットを1枚も持っていないので、神戸公演はおそらく配信で視聴するのみになると思うけど(決してフリではない)、キセキシリーズ後編の東京公演が決まった暁にはまた通いたい所存なので、円盤先行の段階から後悔しない戦いができるよう、自戒の念を込めてあえてこの言葉で結ぼうと思う。

私へ。就職してくれ。

次に日和くんに会うときはニートを卒業していると信じて。

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(おまけ)

3月1日に宮城さんのLINEライブを見た。日和くんを演じる上で大変だったことや意識したポイントなど、興味深い話を聴けたのはもちろんなのだけど、それ以上に印象的だったのは「巴日和というキャラに毎日救われていた」という言葉だった。ああ、この人も日和くんに救われた人の一人だったんだと思った。そして、それ故のあの解像度の高さかと納得した。

私は常々声優の花江夏樹くんのことを「日和くんの声帯の人」という認識で見ているのだけど、宮城さんの場合は「日和くんの依代の人」という認識はなく、「日和くんに対する解釈が一致している同担」、なんなら「唯一許せる同担」という認識が強い(めちゃくちゃ失礼だけど)。それほどまでに日和くんに対してリスペクトをもって演じてくれている宮城さんに対し、また頭が下がる思いだった。

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